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Pixel 6とPixel 6 Proはどんな「新しい世界」を開くのか - ケータイ Watch

「New world coming♪」に乗せて

 スマートフォンに期待するものは、時代とともに少しずつ変化してきた。スマートフォンが普及しはじめたばかりのころは、安定した動作や十分なスペックが強く期待されていたが、国内市場では既存のケータイからの乗り換えを重視し、おサイフケータイや防水などの機能も求められた。

 インターネットの利用が拡大し、コンテンツサービスが展開されると、ディスプレイの大画面化が進む一方、より高画質なディスプレイへの期待も増えた。

 通信技術の進化に伴い、データ通信が高速化し、アプリなども充実してくると、より長い実使用時間を求め、バッテリーの大容量化や省電力性能の追求なども進んだ。

 ここ数年はビジュアルなSNSなどの普及とも相まって、カメラ機能の進化が著しく、デジタルカメラにはない数多くの機能を実現してきた。

 そして、次なるテーマは何か。これからのスマートフォンは、どんな楽しみを見せてくれるか。

 10月19日にGoogleが開催した「Pixel Fall Launch」のオンラインイベントでは、そんな期待を示すかのように、オープニングのムービーにはキャス・エリオット(ママ・キャス)が歌う1970年の名曲「New World Coming」が流れていた。この曲はそのタイトル通り、新しい世界をやってくることへの期待を歌ったものだが、スマートフォンの進化の方向性として、性能ばかりを追求するのではなく、ユーザーが体験できる楽しみを提案する『新しい世界』を指し示しているような曲選びだった。

 今回発表されたGoogleのPixelシリーズは、「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」の2機種から構成される。

Pixel 6とPixel 6 Proはどんな「新しい世界」を開くのか - ケータイ Watch

 あらためて説明するまでもないが、Googleはかつて「Nexus」というネーミングのスマートフォンをHTCやサムスン、LGエレクトロニクスなどと共同で開発し、市場に投入していたが、2016年からは「Pixel」シリーズを展開している。

 「Nexus」シリーズがAndroidプラットフォームのリファレンスモデル的な位置付けだったのに対し、PixelシリーズはAndroidプラットフォームをはじめ、Googleが提供するさまざまなサービスをいち早く体験できるモデルという位置付けとなっている。今回のPixel 6シリーズも他製品に先駆けて、最新の「Android 12」が搭載され、出荷されている。

 国内市場については、2018年10月に発売された「Pixel 3」「Pixel 3 XL」で初投入され、日本向けモデルにはFeliCaが搭載されていた。2019年5月には普及価格帯の「Pixel 3a」「Pixel 3a XL」、2019年10月には「Pixel 4」「Pixel 4 XL」という2機種ずつが投入されてきた。

「Pixel 6 Pro」(左)の隣に、近年でもっとも大きいPixelと言われた「Pixel 4 XL」を並べてみたが、高さも幅も「Pixel 6 Pro」の方が大きい。バッテリー容量などを考えれば、しかたのないところか

 これらの世代は標準サイズのディスプレイを搭載したモデルに加え、「XL」の名を冠した大画面ディスプレイ搭載モデルをラインアップしていた。また、「Pixel 3a」のように、「a」が付けられた「Aライン」はミッドレンジの普及モデルで、「Pixel 3」や「Pixel 4」のように、数字のみの型番のハイエンドモデルよりもリーズナブルな価格で販売されている。

 昨年はコロナ禍の影響もあり、若干、リリースのスケジュールがずれ込み、2020年8月に普及価格帯の「Pixel 4a」、同年9月に初の5G対応の「Pixel 4a(5G)」が発表され、同年10月から上位モデルの「Pixel 5」の販売が開始された。2020年発売のモデルについては、従来の「XL」の名を冠した大画面ディスプレイ搭載モデルの採用が見送られた。その代わりというわけでもないが、5G対応のモデルが早くも2機種、投入された。

「Pixel 6」(左)を昨年発売の「Pixel 5」と並べてみた。ひと回りくらいサイズが違う

 今年8月には2021年モデルとして、新たに「Pixel 5a(5G)」が発売された。昨年の「Pixel 5」の流れを継承したモデルだが、半導体不足の影響を受け、米国と日本市場のみで販売されるかたちとなった。

「Pixel 6」(左)を今年8月に発売された「Pixel 5a(5G)」と並べてみると、「Pixel 6」の方がスクエアなデザインであることがわかる

 今回発売される「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」は、「Pixel 5a(5G)」発表前から予告されていたモデルで、Google独自開発のチップセット「Tensor」を搭載するなど、注目度の高いモデルだ。

 国内では両機種がGoogleストアで販売されるほか、「Pixel 6」はauとソフトバンク、「Pixel 6 Pro」はソフトバンクで販売される。

 Googleストアでの価格は「Pixel 6」が7万4800円から、「Pixel 6 Pro」が11万6000円からとなっている。auとソフトバンクで購入するモデルは、Googleストアと価格が異なるが、いずれも残価設定ローンと同じような独自の販売プログラムで購入できる。