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携帯電話、クレジットカード…親の死亡後に発生した会費や遅延金に支払い義務はあるのか【弁護士が解説】

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(写真はイメージです/PIXTA)

親が亡くなると、様々な手続きを行わなければなりません。その中で、もし親が利用していたサービスの解約を忘れてしまっていた場合どうなるのでしょうか? 解約手続きを忘れた場合に取るべき対応や、発生してしまった会費や遅延金は支払うべきなのかを相続に詳しいAuthense法律事務所の柳川智輝弁護士が解説します。

携帯電話、クレジットカード…親の死亡後に発生した会費や遅延金に支払い義務はあるのか【弁護士が解説】

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死亡後に解約手続きをすべき契約は?

親が亡くなると、多くの手続きを行わなければなりません。相続手続きには役所関係の手続き、財産の名義変更などの手続きの他、亡くなった親が利用していたサービスの解約手続きなどがあります。死亡後に解約を検討すべき主な契約は、次のとおりです。・インターネットのプロバイダ・携帯電話・クレジットカード・オンラインサービスなどの有料会員登録・スポーツジム・新聞や雑誌の定期購読・百貨店などのいわゆる「友の会」・ゴルフクラブの会員権・電気や水道、ガスなどの生活インフラ・定期購入などのサブスク契約・動画配信サービス・インターネット上の会員サービス・駐車場の賃借契約・建物の賃借契約亡くなった親がどのようなサービスを使っていたのかを早い段階で確認し、順次解約を進めるようにしましょう。特に、インターネット上で完結する契約は気づきにくいため、できれば親の生前に一覧表などにまとめておいてもらうと安心です。

死亡後の解約手続きはどう進める?

親の死亡後にサービスなどを解約する手順は、主に次のとおりです。解約すべき契約を確認するまずは、解約すべきサービスを確認して、一覧表にまとめます。解約したものからチェックをつけるなどして、漏れのないように注意しましょう。併せて、解約のタイミングも検討します。例えば、一人暮らしの親が亡くなった場合、電気や水道などを早期に止めてしまうと、その後の片づけなどに支障が出る可能性もあるためです。解約すべきサービスの調べ方は、後ほど解説します。解約手続き方法と未払いの料金を確認する解約手続きや未払い料金の確認方法は、そのサービスによって異なります。まずはサポートセンターやヘルプデスクなどに問い合わせて確認しましょう。電話で確認ができる場合もあれば、オンラインのフォームから問い合わせる必要がある場合もあります。その際、本人確認情報が必要となる場合が多いため、氏名や住所、生年月日や死亡日などをすぐに回答できるようにしておく他、そのサービスの会員番号などがわかる資料があれば手元においた状態で連絡をするとスムーズです。電話のみで解約できる場合には、この時点で解約手続きが完了します。必要書類を準備する解約をするために書類の提出が必要な場合には、必要書類を準備します。必要な書類はそのサービスによって異なりますが、一般的には次の書類が求められることが多いでしょう。・所定の解約届や死亡届など・契約者が亡くなったことのわかる戸籍謄本や除籍謄本のコピー・解約手続きをする人の本人確認書類さらに多くの書類が必要となる場合もありますので、どのような書類が必要なのか解約するサービスごとに確認して準備しましょう。解約する必要書類の準備ができたら、書類を提出して解約します。提出方法についてもあらかじめ確認しておくと良いでしょう。郵送で解約が完了することも少なくありません。

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最終更新:幻冬舎ゴールドオンライン