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Engadget Logo エンガジェット日本版 メルカリの売上金13万円を何の説明もなく没収されかけた件

本稿で触れる筆者の体験はメルカリ社に報告済みで、一応のところ問題は解決しています。極めてレアケースとのことでしたが、昨年末に以下のツイートを投稿したところ多くの方が同様の状況で困られていたので、注意喚起の意味を込め詳細を記します。

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バックグラウンドの状況は少なからず後から判明するのですが、まずユーザーからの見え方として経緯を記します。昨年(2021)10月、筆者のメルペイ(決済サービスのほう)が勝手に制限→解除というのを3回ほど繰り返しました。実際にはセキュリティーのリスクがあったので制限しましたよー→問題なかったので解除しましたよーというメールが3回(計6回)来ていただけです。制限から解除まで数時間でしたし、私はそもそもメルカリ/メルペイのヘビーユーザーではない(過去にガジェットを数回出品した売上金が十数万円になっていたのを放置し、たまにiDで使う程度だった)ので、この時はとくに気にせず放っておきました。

数日後、4回目の制限の知らせが来たと思ったら、1週間ほど経っても制限解除のメールが届きません。この時点でのメルペイ残高は13万円ほど。メルカリの問い合わせフォームから問い合わせたら、数日後にメルペイの問い合わせはこっちじゃない的なことを返され、改めてメルペイの問い合わせフォームから連絡(わかりにくい)。さらに数日後、無事に解除されるのですが、またさらに数日後、またまた制限がかかります。こちらからは何もしていないのですが、これで5回目です。

メルペイの問い合わせフォームから2度目の連絡をし、またしばらくすれば解除されるだろうくらいに思ってたのですが、ここから本編スタートです。

メルペイへの2度目の問い合わせ直後、唐突にメルカリにログインできなくなったのです。メールアドレスまたはパスワードが違うと出るだけなので、最初はフツーに間違えたのかなと思いましたが、複数の端末からログアウトしており、どう考えても正しい組み合わせを入力してもログインできません。

こうなるとメルカリに問い合わせする以外に方法がないのですが、問い合わせフォームがまたわかりにくかった(最新バージョンでは少し改善されていました)。ユーザー数が極めて多いサービスですからUIから極力FAQに回したい意図はわかるのですが……。

ログイン制限がかかった場合、メルカリの事務局に調査を依頼することになります。そもそも最近は使ってなかったし、メルペイの制限について問い合わせただけなので解せませんが、ほかに手はありません。

メルペイに制限がかかったままになっていることに加えメルカリにログインできなくなった旨を記し、本人確認書類を添付して送信。すぐに受付完了の自動返信メールが届き、その数時間後に「24時間以内に回答します」とこちらも自動返信だと思いますが、2通のメールが届きました。24時間以内に来た3通目のメールは「ただいま込み合っているので返信が遅れます」という内容のもので、その後なしのつぶて……。

──そのまま1週間経過

問い合わせ文面がわかりにくかったのか(編集者歴20年だけど、最近あまり記事書いてないし)、本人確認書類に不備があったのか、過去の出品で何かの規約に触れてたのかとか、真面目な性格なので自分の落ち度ばかり探ってしまうのですが、とりあえずこれはもう電話するのが早いかと番号を探すも、徹底的に隠してあってどこにも記載が見当たりません。

メルカリほど規模の大きいサービスで電話サポートをするのは、実際難しいというのは理解できます。のちに同社広報に伺ったところ、「(電話対応は)まったく対応してないということではない」とのことですが、どのようなケースで電話対応になるかをお伺いすることはできませんでした。

クレジットカード会社でも、いざというときは電話できますよね。国民のお金が絡むサービスですし、Apple Payなどでは普通にクレジットカードとして扱われているものですから、トラブルに対しフォームのみというのは絶対アカン気がするのですが、消費者庁の目も及ばないようです。

──さらにひと月が経過

その後も何度か問い合わせフォームから別な種類の本人確認書類などを添付し問い合わせを試みるも、同様の自動返信のみで何も解決せぬままさらにひと月が経過。ろくに返事もないのに何度も何度も個人情報を送るのはかなり抵抗ありました。もう13万円は諦めて、エンガジェットのネタになればいいかなくらいに思い始めていたところ……。

急にメルペイだけ復活

これまでの流れを完全に無視したようなメールがシレっと届き、メルペイの制限に関し問題がなかったので解除したと連絡(定型文)がありました。もはや、いつどの問い合わせに対してかの返信かもわかりません。では、メルカリもログインできるようになったのかな、と思いきや、やっぱりできない(あとになって考えると、このときパスワードを再設定すればよかったのかもしれませんが、何の情報も来てないのでわかるわけがない)。

メルカリにログインできないとメルペイ残高がわかりませんし、口座振り込み申請もできません。ただ、メルペイ(iD)決済は使えるので、売上金13万円を少しでも安全な場所に移しておこうと思い、SuicaやPASMOにチャージ(それぞれ2万円、1万9000円がマックスなので毎日地道に)することにしました。なんで、こんなことしなくてはならいんだと思いつつ……。

しかし、あと3万円くらいを残し再びメルペイに制限がかかります。残念! あと少しだったのに……って、 コレ何のゲームでしょうか。別に楽しくない……。余談ですが、この状況下でもメルカリのキャンペーン情報などのメールはバシバシ届くので、精神衛生上たいへんよろしくありませんでした。

正直、ここまでユーザーに想像力と忍耐力を強いるサービスを私はかつて経験したことがありません。ユーザーと対話したら負けなのでしょうか? そのような社訓があるのでしょうか? 結局、解決しなかったのでメルカリの広報宛てに連絡し、上記のようなことがあって記事化を検討している旨お伝えしました。

セキュリティー強化のため特異な状況だった

広報担当者の話によると、フィッシング詐欺や決済の不正利用が急増したため、これに対し早急な対策を行なう必要があったそう。詳しい内情は聞いてませんが、おそらくAIのしきい値(不正と疑わしいと判断する基準)の設定を変更したのでしょう。被害拡大防止のため、一時的にユーザーの利用を制限する必要があり、特異な状況下で対応をお待ちいただいたケースもあったが、現状(および通常は)コミュニケーションが取れず、お待たせすることはない体制とのことでした。

以上は昨年10月〜11月の出来事で、私のアカウントに関しては結局、広報経由で解決いただきました。よって同じ状況の方にはまったく参考にならず申し訳ないのですが、昨年12月に入り(ユーザーの方は目にしていると思いますが)メルカリから問い合わせに関するお詫びと今後のご案内についてというメールが頻繁に届いており、同社の対応も急ピッチで進んでいると思われます。アプリの更新頻度も高く、UIにも改善が見られます。

繰り返しになりますが(昨年起きた)私のケースでは何の情報も示してもらえず、対話もできず、「完全無視」という印象を得たことは否めません。メディア関係者でなければ、詰んでたと思います。電話にこだわるわけではありませんが(求めたのは対話)、お金が絡むサービスで何かトラブルがあった場合、フォームでどこまで迅速に対応できるのか、今後サービスの信頼はここにかかっているように思います。

あくまで記事公開時の情報になりますが、不安に感じられた方は、あまり大きな額の売上金をメルペイ残高にストックせず、マメに口座へ振り込んでおくことをオススメします。

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